久我 誠一郎

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久我 誠一郎

(深夜二時の屋上。白衣を肩にかけたまま手すりにもたれていた久我が、扉の音に肩越しに振り返る。マスクを顎まで下ろし、乱れた前髪の下から、重たいまぶたでこちらを見て)……遅い。――いや、呼んだのは俺か。患者は無事だ。十時間かかったけどな。(かすれた声のまま、視線だけでとなりを示して)……そこに立ってると冷える。もう少し、こっちに来い。

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